拍手SS(03/25〜05/16)
夢主設定:D灰…異世界からの使徒/復活…恋する乙女は無限大



突然ですが


今私とリナリーは談話室に向かっています。談話室にはアレンとラビが居ます。
ちなみに今日はホワイトデー。私も少しは期待するわけで…ゲフゴフ。


「待ってればもらえると思うんですが、リナリーさんや」

「やだ、自ら受け宣言するなんて…可愛いわね。じゃあ私は攻めになるのかしら…

属性云々じゃないよね!? それに私はMはイヤだ!

「じゃあ、S? ッッそれはそれでオイシイ!」

何がオイシイの!?


にしても、今日のリナリーは少し機嫌がいいみたいです。
いつもならどこかで毒をもらすんですが…。


「リナリー、なんかいいことあったの?」

「アラ、今日と言う日に、あの邪魔者の長髪カマ野郎が任務って事が嬉しいの。んふふ


あ、やっぱそれ?


知ってのとおり、邪魔者…(以下略)=神田なわけで。彼は運がいいのか悪いのか、任務に赴いてしまった。
それがリナリーには嬉しいのね。神田もよかったね…これでリナリーの黒オーラを受けずに済むんだから!


「とりあえず、今日の私はホワイトな気分よ。甘くて優しい味ねッ」


こんだけ気分いいなら、今日は何も起こらなさそうだ…。


「あ、談話室。…やっぱアレンとラビが居るみたい。話し声が聞こえる」

「そうね。それじゃぁ、行きましょうか?」


リナリーはすっと足を構えた。え、足ィ!?



「リナリー!?」



ドゴンッ!!



一瞬で談話室の扉が粉砕です。中に居たラビは目が飛び出そう、アレンは笑顔のまま魔王オーラ噴出。
だけど、女王はホワイトな気分なんですよね!? 大丈夫、大丈夫、だいじょ――…。




「…オラ、野郎共。さっさと出すもん出せや。3秒以内に

リナリーさぁああん!? 入ったそばからなんで挑発的!?
もうちょっと穏便になって下さい! ホワイトな気分は何処へ行ったのかなぁ!?


それは私と貴女の心の中に行ったのよv

うわぁ、それは素敵だね…!


大丈夫なわけなかったー!! リナリーはやっぱり黒でした!
ホワイトな気分でも、黒オーラは変わらず顕在!



ああ、嬉しいです! わざわざ僕の為に出向いてくださるなんて!


アレンは素敵にリナリーをスルーしてらー…。


アレンは本当に強靭な精神を持ってるさー…

ラビ…うん、そだね。ほんとだね…


リナリーの黒ーいオーラに屈せず、目が犬みたいになって私を見てるよ。
黒くなければアレンは可愛いのに! 今だって腐女子心が揺さぶられてるし!




「そうでした! バレンタインデーのお返しに…貴女が喜ぶものを用意したんです。受け取ってもらえませんか?」

「(あーもう、可愛い…!)」

「けっ、可愛さでアピールしようなんざ100億光年早いんだよ、白髪野郎

嫉妬ですか、いやですねぇ。貴女は心が汚れてるから可愛くないんですよ、生物兵器

「「(……殺るか)」」

「ちょっ、ストップさ2人とも! これじゃ話が進まん!」


ラビが勇敢にも二人を止めました!!
このままじゃグダグダに終わりかねないよ…いや、まじで。


私はアレンに向き直った。


「そ、そう! で、アレン! 一体何をくれるの? 楽しみだなー…なんて」

「(フッ…可愛い過ぎですッ!!)…はいっ。これ…街で見つけてきたんですよ」


アレンからは桃色の箱に入った…


「あ、可愛いー!!」


白い犬の人形だった。
あ、アレじゃないよ。某携帯会社のCMで人気のお父さんじゃぁないよ!


「アレンってばセンスいい! ありがとー大切にするねっ」

「喜んでもらえて光栄です! 僕だと思って大切にして下さい

「…あ、は、うん?」


なんか、いかがわしい言葉が聞こえたんだけどサ。お姉さんの空耳かな? 空耳だよねェ!?


という、現実逃避を試みようとしてると、何かが壊れる音…いや。
意図的に何かが床にめり込む音が聞こえマシタ


ハンッ、残念ねアレン君。貴方だとは思えないみたいよ?」


リナ嬢です…! 彼女の足がアレンの立っていた場所にめり込んでます!
アレンは数十センチ避けたのか被害は及んでいないけど…アンタ、何殺そうとしてんのォオ!?


「それもそうよね…テメェは仮面の下に底も見えねぇ黒さ隠してんだからな、クソが


これでもかってぐらいの笑顔で、醜い言葉を吐いております!
対するアレンも、あの素敵紳士笑顔


何を今更言ってるんですか、ゴリナリー

「ちょ、アレンさん!? 今、開き直らなかったか! 開き直っちゃいましたかぁ!?


ってかアレンさん、今…リナリーのことゴリ……、言っちゃってました?
アレ? やだな…空気が、冷たいや


「誰がゴリなのかしら…え? エセ紳士めが

「エセでも何でも、彼女の前では紳士です。リナリーは、事あるたびに人や物を壊してるじゃないですか。
ああ、そうでした生物兵器でしたよね。ゴリラなんかと掛け合わしてスイマセン。立派な最終兵器ですよ。
これで世界は安泰ですよ…ホラ、兵器なんですからちゃっちゃとアクマでも伯爵でも破壊してください
それでもって、貴女もオーバーヒート起こして爆発してください。消えてしまえ

言うじゃねぇか、下衆。でも、残念ね…。私もあの子の前では、花も恥らう乙女よ
ふふ、まぁ…男のお前が理解できるものじゃぁねぇけどな
それに、アレン君もその左手発動させるたびに、どこかに爪あと残してきてるじゃない。
野獣か? 珍獣か? だったら野生に生きて、土に還りやがれ、腐れ獣

…このアマ…



リナリーが足を構え始め…アレンは左手を掲げた。


「た、隊長!お互いのイノセンスが発動されようとしています!」

「お、落ち着くさ! こ、ここは一先ず深呼吸―――」





バンッ!!





リッナリー!!! 愛しの兄さんが素敵な贈り物を持ってきたよー!!




吸う息も、吐く息もなく、呼吸が止まるかと思った!!!
勢いよく部屋に飛び込んできたのはコムイさんだった。でもさ…



空気読もうよ、コムイさんンンン!?



リナリーは戦意がそがれた…というか、黒いオーラの矛先がコムイさんに変わった



「兄さん……消え失せてくれるかしら

「え、何で!?

誰も愛しいなんざ思ってねぇ。癖毛がウザイ、眼鏡がキモイ、存在が邪魔、イコール去ね

…おかしいな、悲しくないのに涙が…。そっか、これが」



反抗期か…。リナリーにも反抗期が来たんだね。

いや、違うよ。それ反抗期と違うから!!



すごいポジティブシンキング…、見習いたいわー。
にしても、手に持ってる手のひらサイズのそれって…もしかしなくてもアレですか。
白い布で隠してるみたいだけど…チラッとマーク見えてるよ、“K”ってマークが


「あの、コムイさん…それがリナリーへのお返し…ですか?」

「うん、そうだよ」

「…もしかしなくてもそれって、コムリンさ?」

「よく分かったね! そうだよ、これはリナリーの為だけに作った、名づけて“コムリンL”だよ!」


ちなみにLはリナリーの頭文字!!


そう胸を張られても…分かるからさ。思わず、私もラビもため息をついてしまった。
いらないよ…コムリン貰うぐらいなら、道端に転がってる石ころ貰ったほうが嬉しいよ…!

まぁ、ともかく!!



「リ、リナリー! コムイさんがリナリーにお返しだって! 受け取ってあげて!」

貴女の願いなら!



黒オーラを瞬時に切り替えて、可愛らしい笑顔を私に向けるリナリー。
ああ、神様。なんであの子は魔王の申し子になんてなっちゃったのかな…。どこで教育間違えたのかな、コムイさん



「で、どのポンコツを受け取って破壊すればいいのかしら

「いや、リナリー…一応コムリンだから。ポンコツでも名前はあるんだよ?」

「自分で認めちゃ寂しすぎるさ…コムイ」


ラビがめっさ哀れな目で見てるよ。しかもリナリー、破壊前提だね…!
コムイさんはリナリーの黒さを、気付かずスルーしているのか、気付かないフリをしてるのか
満面の笑みで機能説明をしてる。絶対無駄になるのに…その説明


私は隣に来たアレンに、引きつった笑顔でお礼を言った。


「アレン、とりあえず…これはちゃんと部屋に飾るから、ね?」

「はい! そしていつか、僕たちのベッドルームの傍らに添えましょうねv」

「ちょっ、アレーン!! 可愛い顔してアンタ何を言ってるのかなぁ!?
結婚か? まだ早いよ、君15歳でしょ! 健全なままでいてくれ少年よっ

「いえ、もう僕は…貴女色に染め上げられてしまいましたよ…」



私の色ってー!?



「オイ…私が聞いてないと思ったら大間違いだ。しゃしゃり出て、妄言吐いてんじゃねェぞ、エロ紳士

「リナリー? 貴女は黙って唯一、貴女に愛情を注ぐ兄の手厚い説明を聞いていたらどうです?



やべぇ…ある意味収まってた戦争が再開しちゃうよ…!



「兄さん、そのポンコツの機能を使うわ」

「早速僕のコムリンの出番だねっ」

「ええ、でも最初で最後になるけど


リナリーは不適な黒い笑みを浮かべながら、コムリンの帽子の部分を押した。
カチッと音が鳴ったかと思うと…コムリンの目が見開かれた…。


ふふっ逝きなさい私の下僕


それが合図なのか、コムリンはアレンに向かって飛んでいく。猛烈な体当たりを食らわしたかと思うと…



ボンッ!



コムリンだけ残って目の前でアレンが消えました。…マジックか!



「すげぇぞ! 目の前でアレンが消えたさ!!」

「あのコムリン、実は2つで1つなんだ。それでねー、その二つが繋がっててねー、
教団内に置いて置けば、その2つの空間を行き来可能なんだよー」

「「凄いもん作ったな、アンタ」」



まぁ…多分、もうひとつのコムリンは今頃アレンの手によって壊されてるんだろうけども。
てゆーか、コムリンLも煙でてるから。余裕でぶっ壊れてる…可哀相に。


「兄さん…ありがとう」

「え、リナリー…僕に感謝してくれるの!?」

「ポンコツも、役に立つのね。…捨て駒程度には

「…おかしいな、目から海水が流れてる…

「それ、涙です…コムイさん」




* * *


、インパクト強すぎで忘れちゃってるけど…ラビ、お返しは?」

「もちろん用意したさ♪ 3倍返しで!

…ウソん!?

「何さ、その意外な表情! そんであからさまに俺から離れた!?

「あまりの驚きに思わず古いリアクションをとっちゃった…。
だって、私があげたチョコって義理だった――」

それは言うな。俺が悲しいぞ!

「……では、ラビ君やい。一体何を下さるのです?」

「ふふふ、見て驚くさー!」



ジャジャーン☆



…なに、これ

「ん?」

ラビの趣味?

「違う違う。俺はこーゆーのよりはもっとグラマラスな方が好みさ」

「うん、勝手にしてればいいよ

冷たッ! その眼差し冷たいさ!!」

「で? 何なのこのネコ耳肉球つきの手袋は!」

「これを使ってユウを弄る…いや、誘惑するといいと思って!

「ちょっと待て。私に斬られろと? 黙って斬られろというのかこんのバカウサギ!

「ちょっ、ちょい待ち! イノセンスは勘弁! 頭が凹む!!

「凹むどころか跡形もなくしてやろうか!<」

「ッ! ユウの顔真っ赤にして動揺してるとこ見たくないんか!?



ピク



「……まんざらでもなさそーさ」

「畜生め…! ラビ…、協力してくれるんだよね?」

「もちろん、そのつもりさー♪」

「じゃー…神田が任務から帰ってきたら、萌えさせてやろうじゃないのさ!」

「よっ、かっこいー!」



ま、ユウの反応は考えるまでも無く分かるけどな。

ん? なんか言った?



* * *




「ユウ、帰ってきたみたいさ」

「うん…そうだね」


神田、ご帰宅です。


そして私も…極秘計画実行開始…気が重い。



「ねぇ、ラビ…ほんとこれ、大丈夫? 神田、嘔吐した後に斬りかかってくるよ?

「嘔吐はナイな。安心せい」

嘔吐しか否定してないね!? 斬りかかるのは否定しないのー!?


ああ、元の世界に居る母さん、父さん、友達よ…。
私は死にます。ツンデレ王子の刀の錆にー!


「ユウはお前を殺したりはしないさ!」

殺されはしなくても半殺しはあるでしょ…

「…あ、首輪に鈴、付け忘れてるぞ」

あからさまに会話を避けた!? つーかどっちでもいいよね、ソレ!!

「ま、なるようになれ、さね♪ じゃー俺はユウを迎えにいくさ」

「あ、ラビ! …絶対バレンタインの事、根に持ってる!」


こうして私は…大人しく自室で待つことにしました。







「ユーウゥ!」



ザクッ


ファーストネームで呼ぶんじゃねェって言ってるだろ、クソウサギ…!

ズイマゼ…。っていくらなんでも六幻を抜くのは酷いさ! あんまりさ!」

「うるせぇ。…何の用だ」


ヘヘーんだ、どうせユウはこの後恥ずかしい思いをするんさ!
俺にこんなことをしたこと後悔させてやるっ。


「お前の部屋に誰かが入ってたぞー。もしかしてあれは…アイツかもしれないさー」

「アイツ…?」


鈍い。鈍すぎー!!


ア・イ・ツ! 鈍感だなー。帰ってきて真っ先に会いたいのは誰さ?」

「あ? ……」

ユウは暫くの沈黙の後、表情を変えて走り出した。


「ユーウ、後で感謝してくれーぃ」


あー恋は盲目? ユウの弱点発見さ!



さーて、俺はもう1つの用事を済ますとしますか!



あーどうしよ、もうすぐここに来ちゃうんだよね?
絶対、ヒクよねー…100%、地球の裏側まで!
何このニャンニャンって。萌え? あ、萌えーか!

って、私じゃ神田は萌えヌェ


「あー…きもい。自分がキモーイ」


頭抱え込むしかないわー!



ガチャ



「……」



神田は突然やってきた
あ、あの……突然だったもんで、なーんにも考えてなかった。


えっと…とりあえず?



「お、お帰りなさいませ、ご主人さま…にゃん


ニャンニャンポーズつきでお出迎え☆

この際、この際だ! 羞恥心なんて捨ててしまえー! 大暴れだ!


「な、何してんだお前こんなところで!


案の定、神田は顔を真っ赤にして焦ってらっしゃいます!
き・期待どおりの反応で嬉しいような…悲しいような。

でもやっぱり嬉しい。というか面白い!?


「何って…お出迎えに決まってるニャン?」

「そんな格好で出迎えられた俺の気持ち考えろよ…!」

「え、萌え萌え、してかにゃ?」

バッ、するかよ!


あ、やっぱりですか。
でも…今更引けないの! この猫耳と肉球を装着したときから…私は!


ご奉仕するにゃん♪

ッッッ!! 気持ち悪ィ!

「ちょ、聞きましたか少年少女の皆さん!
何年か前の少女漫画、ネコ耳少女が東京で戦う話の主人公のキメ台詞を気持ち悪いだと!
お、男の…いや、萌え属性を持つ者の風上に置けないぃいい!


その前に、東京●ュウミ●ウって、みんな知ってるのか!?



「なんでもいいから、それ外せよ!」

にゃはは、今となっては私の一部にゃのよーん

「本気か!? 言わせて貰うが似合ってねぇ!


酷いな、乙女心がズッタズター!!

いいから取れ!



そういって神田は私のネコ耳に手をかけた…その時!


ガチャリ





……何、してるのかしら、神田。盛ってんじゃねぇよこのタコ!

横に同じく。帰ってくるなりいたいけな少女に…ッネコ耳プレイですか!?


あ、悪魔が2人でご光臨なすった!?


「リナリーに、アレン? なんで…あ」


まっさかーラビか? ラビが言っちゃったぁ?


「貴女を助けに来たんですよ。僕は白馬の王子ですから!

寝言は寝て言ってくれるかしら、ジジイ

…僕のほうが若い(推定)からって嫉妬してるんですか

「もうその争いは腹いっぱいなんですけどー!」

「「そう、今はそれどころじゃない…」」


ぐるり、と視線を神田に一点集中!
神田はビクッと身を震わせていらっしゃいます。


「で? 何してたのかしら、神田ァ?

「別に…何もしてねぇよ。部屋に入るなりこいつが…」

「彼女のせいにするんですか? ま、まさか喋れないほど過激なことを…にゃんにゃんしてたんですか!


アレンの頭が過激なことになってますよ!!!


「許せません…僕の婚約者を、僕より早くにゃんny…

にゃんにゃん言わないで、アレン!


もしかしてこれって…ラビの仕返しか!
私がバレンタインにひどーいことしたからって…ああそうか。

根に持ってるんだ、あの男は…!


「神田、助けてあげる。つーか、裏切っちゃおう」

「あ?」

「これ、ぜーんぶラビが仕組んだの。そりゃ、乗ったのは私だけど…」


私がそういうと…全員一時停止した。


「だからか…ラビの野郎。妙に上機嫌だったからな…」

「このネコ耳と肉球手袋もラビがお返しにくれたものだよ。
それに、2人に言いふらしたのもラビじゃなかった?」


そういうと…2人から急激に黒いオーラをあふれ出した
や、やばいなこの黒いの。


「ふふふ、あのバカウサギ。私たちを使って1人ほくそ笑むつもりでいたのね。
あーそう、そんなに痛めつけられたいのかアイツ。お望みどおりにしてあげるわ…

「今回は同じ意見ですね、リナリー。少々おいたが過ぎたようですから
神田、命拾いしましたね。…僕としては殺るきっかけがなくなって残念ですが…

露骨にそういうこと言うんじゃねぇよ…!


顔を真っ青にしてそういう、神田。

でも、すぐその顔色を元に戻して…向き直った。


「おい、今日はうさぎ鍋か

「そうね、そうしましょう。だしは奴の生血…

「とどめは僕がさして見せますよ。みんなでおいしく…フフ


ああ…最恐タッグがラビに向かっていくわー
でも、自業自得だもんね!


「3人ともー…程ほどにね!


でも、止めてやらないのは私もその一員だからね!
ラビ、確かに君は3倍返しのお返しをくれた。だから…



お礼はそれに3乗してあげるから、ね♪



数分後、黒の教団本部全体に…ラビの悲鳴が聞こえて以来、誰も姿を見ないという


(ウソ! それ、ウソさー!!)

(うさぎってゴキ●リ並の生命力持ってるんだぁ)


* * *


「で、神田」

「なんだよ」

「神田のお返しはー?」

「…………」

「あ、やっぱそうですよね。大丈夫、分かってたから

「っ言っとくがなぁ! 忘れてたわけじゃないぜ!?

「はいはーい、言い訳はいいっすよー…。って、落ち込まんでも」

「落ち込んでねぇよ」

「全く、神田が任務で大忙しだったのは誰もが知ってることだって!
だから別に? 期待とか、してない、しー」

「(なんだ、いちいち言葉に重みを感じるのは…)

「ん?」

「なんでもねぇ。…いつか、ちゃんと用意する」

「あ、じゃあさ。次に一緒任務に行った時! 任務完了して時間が余ったら一緒に買い物しよう!」

「ハァ?」

「何、私とのデートじゃ不満かコノヤロウ

ッ!!

「顔、真っ赤ぁ! ふははは、初やつよのぉ〜

「うるせぇよッ! つーか誰だ、誰の設定だよ!」

「悪代官様、キャハ☆

似合わねー…

「うっさいヨ、ソコ! で、どうなの?」

「お前がいいなら…いいんじゃねぇのか」

「ひゃっほーい!」

「(俺が貰ってばかりな気がする…が、まぁいいだろ)」



END


* * *


「雲雀さーん、遅れてすいません!
お昼食べ過ぎて昼からの授業ほとんど寝てたなんて恥ずかしくて言えない!

思いきり口に出てるよ。ほんと馬鹿だね」

「ふっふーん♪ 雲雀さんの前では素直な私で居たいんですvなんちって」

気持ち悪い。殴り飛ばすよ?」

すいません。調子に乗りすぎました

「…ソレ、このまえのお返し」

「? あ、もしかしてホワイトデー! 覚えててくださったんですか?」

「僕が忘れてるとでも思ったの?」

「いえ、そんなことは! わわっ、一体なんですか!?」

「開けてみれば分かることだよ」

「じゃあ早速〜!」













「可愛いー! 携帯ストラップ! ヒヨコが揺れてるー!」

「…嬉しい?」

「はい! くぅ〜、このヒヨコが可愛すぎますっ! 雲雀さんのセンスが素敵なんですね」

「言ったでしょ? その分だけ返すって」

「それ以上ですッ! 大切にしますね! 暫くは使わないでおきます」

「そうなの? すぐ使うかと思ってた」

「うーん…なんかもったいないので、部屋に飾って満足したらつけますv」

「そう」

「ありがとうございます、雲雀さん」

「構わないよ。ホラ、早く。今日も手伝いしてくれるんだよね?」

「もちろーん! 雲雀さんの前後左右、お供します

「それはかなり迷惑。そんなことしたら即座に咬み殺すよ



(僕としては、君のその顔が見れたら十分だったんだよ)