夢主設定:D.Gray-man異世界からの使徒 お相手:神田+リナリー その1 「おい、これはなんだ?」 「見れば分かるでしょ。うどん」 「…」 「神田っていつも蕎麦食べてるじゃん? たまには違う麺類にしようよ」 「ふざけんな。俺は蕎麦で十分だ」 「ユウちゃん! 好き嫌い多い子、ママはキライよ!」 「キラッ…おい! いつ母親になったんだよ!」 「え、いま?」 「ッ六幻!」 「うわ、本気で抜刀したよこの人ぉ!!」 しばらくお待ち下さい☆ 「ぜぇ、ぜぇ…こ、殺す気かアンター!」 「ふん、安心しろ。手加減はしておいたぜ?」 「口の端仕上げて余裕そうに笑うんじゃない! こうなったら無理やりでも、うどん突っ込むよ!」 「出来るもんならやってみやがれ」 「口から、耳から、鼻から! 器官と言う器官からうどんを入れちゃる〜!!」 「はッ!不可能なことを言うんじゃねぇよ」 「可能よ!」 「根拠もねぇのによく言えるな」 「ふふふ、私の辞書に不可能と言う文字はない!」 「偉人のセリフじゃねぇか」 「…な、なんてこと」 「なんだよ」 「神田がこの言葉知ってたなんて…! 今日は槍でも降ってくるかも!?」 「六幻抜刀ッ」 「と思ったら、斬撃の嵐ィィ!!」 その2 「…おい、こら」 「なに?」 「なに? じゃねぇ。懲りねぇ奴だなお前も」 「んふふのふー♪ 諦める訳無いわよ。意地でもうどんを食べてもらうんだから!」 「どうしてそこまでして食わせたいんだ」 「………好奇心? うどんを食べてる神田を見てみたい」 「だったら却下だな」 「お? じゃあまともな理由があったらいいの?」 「ないんだろ?」 「あるかもよ?」 「かも、とかいった時点で大した理由はないんだろうが!」 「むー! 神田のくせに知恵を働かせてー!」 「俺はバカじゃねぇ!」 「バカじゃん! 単純だし! 蕎麦しか食べないのもバカな証拠でしょ」 「ッむげ―」 「六幻すぐに出す辺りも単純な証拠よ、ユウちゃん!」 「ファーストネームで呼ぶんじゃねぇよ!!」 「やだ! 私とあなたの仲じゃない! ユ・ウ・ちゃ・んv キャハ」 「やめておけ。激しく気色悪ィ、気持ち悪ィ」 「女の子に言うセリフじゃないわよ…それ!」 「第一、お前だって単純じゃねぇか。うどんを一方的に俺に突きつけてくる辺り」 「一方的じゃないもん、神田とのコミュニケーションを図ろうとしているだけだもん」 「……屁理屈だな」 「…神田と一緒にはされたくないー!!」 「俺もお前と同じにはなりたくねぇよ…」 「失礼な!」 「どっちがだ!」 その3 「ねぇ〜いい加減食べてよ」 「食うか! んなもん」 「…リナリーにいいつけてやるー」 「何であいつの名前が出て来るんだよ…」 「顔が青ざめてるよ神田。やっぱリナリーは怖いんだ」 「うるせぇよ。アイツが教団の全てを握ってるんだぜ?」 「…ですよね…。じゃあ百歩譲ってコムイさんに、科学班に神田を売りつけてやる!」 「は?」 「前に新しいクスリできて、実験体探してるって言ってたし」 「…それだけもヤメロ。どの辺り百歩譲ったんだよ。本当に帰って来れないぞ」 「そりゃ私も困る。だからうどんを食べよう」 「それとこれとでは話が別だろ!」 「別じゃない! 私にとっては貴重な萌え…いえ! 神田のためを思ってやってるの!」 「私欲のためだろ、面白がりたいだけだろうが!」 「と、とにかく! 天ぷらうどんにしてみたから食べてよ! 天ぷらは好物でしょ?」 「…」 「……」 「………」 「……って、なんで天ぷらだけ食べるかな」 「悪いか」 「悪いよ! 人が必死に作ったのに――…あ」 「…作った?」 「…」 「これ、お前が作ったのか?」 「…そ、そうです」 「どうりで…美味くないわけだ」 「放っておいてよ! うどんだってジェリーさんに習ってうってみたんだから!」 「へぇ」 「……もういいよ、もう、自分で食べる! 食べて太って神田に乗っかって背骨を粉砕してやるー!!」 「たかがうどん一杯で太るかバカ。…早くよこせ」 「…え?」 「テメェと話してたら腹が減ったんだよ。おら、寄こせ」 「…態度でか」 「放っておけ」 その4 「……」 「どう…だった」 「…食えなくはない」 「もうちょっと言葉のレパートリーを増やしてもらってから感想を聞けばよかったかな、私」 「アホ。普段ジェリーの食ってるから比べられないだろうが」 「…ってことは?」 「…まずくは、ない」 「…本当に?」 「嘘をついてどうするんだよ…」 「よっしゃー!」 「…お前、料理できるんだな」 「まぁ前科アリだから疑われるよねぇ」 「あのケーキは殺人ものだったからな…(拍手SS ポイズンクッキング時)」 「そういう目的で作ったんだから……、あぁああ!!」 「ッ!? どうした、急に叫びやがって!」 「神田、逃げよう!」 「はぁ?」 「黒き女王の気配がする…最近マジで敏感なんだって!」 「…リナリーか!!」 「分かった瞬間顔青ざめてるし! ほら、逃げるよ」 「無理だな…あいつの“黒い靴”だったら一瞬で追いつかれる」 「えぇ! じゃあここが戦場だよ! 私が巻き込まれる!」 「標的は俺か!? …チッ、考えれば俺しかありえないか」 「そうよv 本来私に食べさせてくれるはずの手料理を、立場もわきまえねぇで テメェというミジンコ並みの脳みそしか持ってねぇヴォケが食いやがったんですものv」 「「…」」 その5 「リ、リナリー」 「うふふ、来ちゃった☆」 「可愛く“☆”飛ばしても殺気は消えてないって、リナリーさぁあん!」 「さぁ、殺るわよ〜v」 「怖い怖い怖い! 足に殺気と言う殺気を込めちゃってるよ!」 「チッ、おいリナリー! いうけど俺は食わされたんだぜ」 「うわ、神田! 醜いぞ、いい訳だなんて!」 「そうよ。食べた事実は変わりないんだから。 大人しく私の麗しき黒い靴の餌食となりなさい。 じゃねぇと、今後テメェの食うもの全部にタバスコ入れて激辛地獄、味あわせてやるわ!!」 「それは地味に怖い…! というか逃げ道ないんだね…。 神田、タバスコ味の蕎麦ばっかりになっちゃうよ!」 「…」 「明らか困った顔してるんなら素直に謝ろうよ!」 「と言うかお前が食わせたんだろ!」 「…テヘv」 「テヘv、じゃねぇえ!! お前が謝れ!」 「という事でリナリー、私が試作品を神田に食べさせたの。神田は悪くないよ?」 「分かってるわ、貴女は何も悪くない」 「え?あのー聞いてます?」 「ふふふ、私の可愛い可愛いあなたの手料理を食べた時点で罪なのよ。 許しはしないわ…。そうね、神田。鼻の穴に指突っ込んでガタガタ言わせた後 そっからタバスコ流し込んで、全身の器官と言う器官から大好物の蕎麦を嫌と言うほど流し込んでやるわ」 「何かどこかで聞いた文句が聞こえたぜ…」 「(私だ…ってかタバスコ好きだなリナリー)」 「…反省の色が見えないわね、神田」 「ッ!」 「じゃあ…殺るかv」 「ちょっと待て、リナッ」 しばらくお待ち下さい♪ 「…リナリー」 「なぁに?」 「コレ、神田だったもの?」 「そうね。私ったらつい行き過ぎて、消し炭にしちゃったわv」 「もう放送できない物と化しちゃったよ…」 「アホ! 誰が消し炭になるか!」 「あ、生きてた!」 「チッ、死にぞこないが!」 「っていっても、かなりボコボコだよ神田」 「うるせぇ!」 「今日のところは許してあげるわ…私は心が広いからv」 「良かったね、神田」 「(おかしすぎる…おかしすぎる!!)…激しく嫌な予感がする」 その6 翌日…神田に出された大好物の蕎麦に、大量のタバスコが練りこまれていた。 蕎麦の色に変化はあったのだが、馬鹿の神田が気付くわけもなく食したところ 一口目でぶっ倒れて医務室行きだった。 で。 「地獄見えたんだ」 「…聞くな! 思い出しただけで悪寒が」 「タバスコ蕎麦かぁ…。ねぇ!今度私、タバスコうどん」 「作るな、無駄だ、やめろ!」 「既にトラウマか、神田…」 「…あの女は、魔女だな」 「魔女じゃないって…魔王の申し子だからね」 「兄も兄だが、妹も妹ってところだな」 「また悪口言ってると…あ」 ズッギャシャーン!!! 「…黒い殺気が飛んできたよ」 「は、早く言え!!」 「壁にめり込んでるよ、砲丸!」 「か、間一髪だった…」 「当たってたら顔が潰れてたね。その綺麗な顔」 「うるせぇ!!」 しばらく神田は、リナリーの殺人未遂とも取れる行為にひたすら耐えたとさ☆ Fin... |